六本木ヒルズで観た「おいしい浮世絵展」をきっかけに、今も各地に残る名所・名物を楽しみながら京都まで行ったら面白いかも⁈という思いつきで、2022年2月にスタート。
セクションハイクと同様に、休日を利用して少しずつ進みながら、8日目に東海道五十三次の24番目の宿場・金谷宿に到着。

日本橋から三条大橋まで全長約492km。
ルートや距離はこのサイトを参考にさせてもらった。東海道に限らず、旧街道についてわかりやすくまとめられていて、アプリがあったら間違いなく買うと思う。
目次
1日目 日本橋〜保土ヶ谷宿
- 日付:2022年2月7日(月)
- 距離:36.19km
- 時間:6:01:45

道路元標の写真を撮ってスタート。走り始めてすぐ、知り合いのデザイナーの方に遭遇!「これから京都を目指して行ってきます!」と話したら、餞別にせんべいをいただき、幸先の良いスタート。

1時間10分ぐらいで品川宿に到着。
泉岳寺以外は、江戸時代の面影がまったくない区間。

昼食は多摩川を渡って、川崎宿名物の奈良茶飯を食べる。『東海道中膝栗毛』にも登場する名物で、史実に基づいて再現されているらしい。

神奈川県の名前の由来にもなっている神奈川宿の案内看板。神奈川駅という名前の駅があったことを初めて知った。
この辺りは道が入り組んでいて、旧東海道がわかりづらかった。

2日目 保土ヶ谷宿~大磯宿
- 日付:2022年2月26日(土)
- 距離:37.6km
- 時間:6:23:07

箱根駅伝で有名な権太坂を越えて大磯宿まで。ほぼ完全な形で残っている神奈川県唯一の一里塚以外、あまり面影が残っていない道のり。

平塚宿から大磯宿に向かう途中の松並木。
この旅をきっかけに松並木を見かけると、旧街道を感じるようになった。

大磯の海岸から眺めた富士山と夕陽は圧巻だった。夕陽に照らされてオレンジ色に染まった空は、まるで浮世絵のグラデーションのような美しさだった。

3日目 大磯宿~箱根湯本
- 日付:2022年5月28日(土)
- 距離:23.2km
- 時間:3:23:39

スタートしてすぐに立ち寄った和菓子屋。

箱根駅伝4区のコースとほぼ同じ。海岸線を左手に、ひらすら西に向かって走る。
箱根宿から三島宿までは峠越えが待っているので、この日はその麓の箱根湯本で終了。

4日目 箱根湯本~沼津宿
- 日付:2022年6月4日(土)
- 距離:35.4km
- 時間:6:36:44

かつての難所だった峠を目指して箱根湯本をスタート。
旧街道の面影がある石畳の道をしばらく登っていくと、甘酒茶屋がある。

茅葺屋根の甘酒茶屋は現在で十三代目。

海苔で巻いた香ばしい醤油の「いそべ」、ほんのり甘いきな粉の「うぐいす」と甘酒を注文して休憩。漬物と温かいお茶がついているのも嬉しい。甘酒は旅人の疲労回復に役立ったと言われているらしい。

大きな箱根の関所跡を越えると神奈川県が終わっていよいよ長い静岡県入り。

台風の影響で一部通行止めとなっていた箱根旧街道。それでも一部のトレイルや石畳が残っていて、踏破した全区間を振り返っても旧街道の雰囲気を楽しめた区間だった。

三島宿に来たついでに三島大社に寄り道して、お団子を食べて休憩。やっぱり静岡県!お茶が美味しい。

都内近くで旧東海街道を楽しむなら、箱根宿から三島宿の区間は茶屋もあったり、街道の雰囲気も当時の雰囲気が残っていておすすめ!
5日目 沼津宿~吉原宿
- 日付:2022年6月18日(土)
- 距離:24.79km
- 時間:3:59:48

この日は曇っていて富士山もぼんやり。海に近い住宅街を走る。

途中で見かけたゼロ富士のルート。

湿度が高くてあっという間に汗だく。途中の商店街でフルーツジュースを購入して休憩。何味だったか忘れてしまった。

清水駅がある江尻宿を目指してスタートしたものの、この旅で初めての雨。途中の吉原宿を越えた富士駅で終了し、電車で江尻宿へ。
6日目 江尻宿~吉原宿(間の宿)
- 日付:2022年6月19日(日)
- 距離:27.05km
- 時間:4:30:37

前の日に雨で走れなかった区間を逆走することに。
興津宿から由比宿に向かう途中、浮世絵でも有名な薩埵峠を通る。
ここでも富士山はうっすらと山頂部分だけしか見えなかった。


峠を下った先で販売していた甘夏とプラム。休憩しながら食べた甘夏は最高だった。


歩き初めて2時間ぐらいで由比宿に到着。
由比宿から蒲原宿は当時のたたずまいが残っているところも多い。


吉原宿(富士市)に向かう途中、富士川を渡りながら見えた富士山。
今度は山頂だけ雲がかかっていて、結局この日もその姿をくっきりと見ることができなかった。

7日目 江尻宿~島田宿
- 日付:2022年11月12日(土)
- 距離:45.21 km
- 時間:8:43:47

江尻宿(清水)から走り始めて約16kmで安倍川に到着。
文化元年創業の老舗和菓子屋「せきべや」で、東海道名物の安倍川もちを食べて休憩。きな粉とあんこはよくある感じだけど、わさび醤油で食べるのは初めて。

降水量が少ないのか、涸れ沢のような水量の安倍川。

安倍川を渡ってしばらく進むと、今度はとろろ汁が名物の丸子宿に到着。
せきべやからわずか5kmしか離れていないグルメゾーン笑。

400年の間、変わることなくこの場所で営業しているという「丁子屋」。到着したのはちょうどお昼時で満席。
丁子屋一番の定番メニュー「丸子」とろろ汁・麦めし・味噌汁・香物・薬味
それに卵焼きを追加。

安倍川もちを食べてすぐだったのに、美味しくてあっという間に完食。
丁子屋を出てしばらくすると、江戸時代の看板が残っていたり、静かな集落が広がっていた。


集落を越えると宇津ノ谷峠。峠道も未舗装のままで趣があって心地いい。


峠を越えると岡部宿。江戸時代に建てられた旅籠が残っていたりして、宿場町の雰囲気が感じられる。


岡部宿から島田宿までは、途中に藤枝宿を挟んで約16km。
住宅街や市街地を松の木を目印にしながらひたすら走り、18時前に到着。
11月は日が沈む時間が早い。もう少し遅い時間だったらヘッドライトが必要だった。

8日目 島田宿~金谷宿
- 日付:2022年11月13日(日)
- 距離:6.24 km
- 時間:1:33:21

前日、45km走った疲労も残っていたので、この日は島田宿から一つ先の宿場町までのんびり歩いて終了。

当時、大井川には橋がなかったので、将軍が川を渡る際はみんなで担いでいたらしい。
ただ川を渡るためだけに、これだけの人が集まっていたということが信じられない光景。

この日は歩いて渡れそうな水量だった。当時は水量が多かったのか、それほど変わらない水量だったのかどっちだろう。