Doi Inthanon by UTMB 2022 レース編 完走記

KOUMI 100、球磨川リバイバルトレイルに続いて3回目の100マイルレース。海外のレースは今回が初めて。
100マイルカテゴリのSUMMIT160は距離170km・累積標高10,045m・制限時間48時間。
制限時間が長いので、とにかく動き続けることができたら完走できる時間設定だと思う。コース最大の特徴は標高2,565mあるDoi Inthanon Summitに登った後、2,000m以上を一気に下るA5〜A6区間。

完走するとランニングストーンを8つ獲得できる。
エイドの数は平均すると10キロ前後に一つ。

目標タイムとテーマ

今回のテーマは現地のエイドフードをできるだけ食べる。走れるだけ走る。サポート無しの3つ。(なので固形物は日本からほとんど持っていかなかった。予備として持っていったアルファ米は、そのまま持って帰るのも面倒なので、レース後ホテルに戻ってお腹が空いていたので食べた。)

目標タイムは31時間30分に設定。ツアー参加者向けに開催してくれたコース説明会で、全区間試走された丹羽薫さんがUTMBのフィニッシュタイムに1時間プラスするようなイメージだと話されていたので、大体このくらいかな?というイメージで作成。

レース結果

レース序盤は暑さに上手く対応できずペースを落としてしまったけど、太陽が沈んで夕方以降は足も動くようになり、エイドフードもしっかり楽しみながら走ってフィニッシュ。大腿四頭筋が疲れて最後は下りがキツかった。

結果は31時間37分23秒 (45位・年代別12位)
途中、設定タイムから大幅に遅れたものの、最終的にはほぼ想定タイムでフィニッシュ。
レース3週間前に坐骨神経痛を発症した時はスタートラインに無事立てるか不安だったけど、鍼と整体で治療したおかげでレース中も全く違和感なく走ることができた。

竹でできたフィニッシュゲート。

レース・コースの振り返り

食べたエイドフード

各エイドごとにお菓子やフルーツ、暖かい食べ物が提供されているエイドでは普段日本のレースでは見ないようなボリュームあるタイ料理が用意されていて、どれも食べやすい味付けだった。

バナナは2種類・カット済みとカットしていない小さめのバナナがあって、カットしていない方が美味しかった。みかんは日本のみかんとは違って小ぶりで甘さ控えめ(黄色い方が甘い・種多めな印象)皮を剥くのが少し面倒だったけどよく食べた。

チキンスープとライス。暖かいスープと骨付き肉が美味しい。ライスが生煮え感あってやや固めだったのが残念。

野菜スープはおそらくコンソメスープ。間違いない味で安心して飲むことができた。

チキンの炒めものとライス。美味しいけどめちゃくちゃ硬くて噛むのに時間がかかった。眠気覚ましのレッドブルは本場タイで購入。食べるための器やスプーンは用意されていないので、必携品にも記載されているボウルなどは必須。

コーンチップスはほぼドリトス。乾燥バナナは個包装で携帯できて美味しかった。帰国する際にお土産としても購入。
その他、ナッツやランチパックみたいなパンやビスケット、お菓子も色々用意されていたけど、タイ語が理解できず中身の想像がつかないのでほとんど食べなかった。

レース序盤で提供されていた卵とビーフン。まだ全くお腹が空いていなかったので食べなかったけど、写真で見返すと美味しそうだったな。

渡渉や急登りが多いコース

コースは急登、急降下、渡渉、倒木、有刺鉄線、林道、ロード、畦道、畑などなんでもあり。有刺鉄線を越えて進む箇所はツアーの事前コース説明会で聞いていなかったら、ロストしていた気がする。

比較的前半(スタートして3時間30分ぐらい)の渡渉ポイント。

何度あったか覚えていないぐらい渡渉ポイントが多くて、シューズを変えてもすぐに濡れてしまった(デポバッグの度にシューズを交換して3足使用)。走っている間は気づいてなかったけど、ホテルでシューズを乾かしていたらヒルが生きた状態で入っていた。

A3の前後(午後14時頃)。日差しを遮るものがなくて一番暑かった区間。暑いのは好きだし得意な方だけど、日本との気温差に身体がついていかなった。

野焼きしている畑の中も通る。火を使うことに抵抗がないのか、夜間のコース警備のために待機していた警察?軍隊?の人たちは山中で焚き火をしながら選手が通過するのを待っていた。

日本だと急登を避けるためにつづら折りのトレイルになっていることが多いけど、レースのために切り拓いた感じのトレイルは真っ直ぐ登って下りるところが多くて、レース後半は蓄積した疲労で下りがキツかった。
また倒木などもそのままの状態なので夜間は走りづらい所も多く、前を走っていた中国の女性は走りづらいトレイルに八つ当たりしていた 笑。

用意して良かった装備・持ち物

2022年大会はデポバッグが2箇所。A5(51km)地点とA9(103km)地点。もう一つはフィニッシュ後に受け取る荷物。
渡渉箇所が多かったのでシューズと靴下を都度交換できたのは良かった。
そして、持参した装備で一番役に立ったのはティッシュと使ったティッシュを入れるゴミ袋と除菌シート。
エイドのトイレは手桶が置いてあるだけで、ティッシュがない所も多いし、鍵の閉め方が分からない所もあって焦った‥。

色んな人がいておもしろい

スタート直後。ザックはサロモンを使っている人が多かった気がするけど、ウェアは見たことないブランドも多くて日本のレースよりカラフルな感じ。髪の毛も赤い人をよく見かけた気がする。
A13〜A14間(150km過ぎ)で抜かれた100km(CLIFFS100)のトップ選手も赤い髪の毛だった。すでに80km以上走っているとは思えない異次元のスピードで斜度がキツい登りも走っていて、一緒に走っていた選手と思わず顔を見合わせてしまった。

前半(A5・51km地点)まで前後していたブラジルの女性ランナー。一定のリズムで淡々と走っていて、エイド滞在時間もとにかく短かった。最終的に自分より約2時間早い29:48:41でフィニッシュしていた。100マイルレースで30時間を切ったことがない自分にとっては目標タイム。