九州初の100マイルレース|球磨川リバイバルトレイル

球磨川リバイバルトレイル
スタート前の様子

2022年3月に熊本県で開催された第一回球磨川リバイバルトレイル
九州初の100マイルレースでテーマが災害復興。同じ九州出身者(熊本に親戚も住んでいる)にとってこのレースを走らない理由がない!と思ってふるさと納税枠でエントリー。

球磨川の源流から河口までを走るレース

レース結果

レース結果は眠気と胃腸の気持ち悪さでA5エイド(約120km地点)地点で1時間の仮眠。その後は走ったり歩いたりを繰り返して、自身2回目の100マイルレースは33時間42分で完走。内臓系のトラブルは初めての経験で、序盤からおにぎりがイマイチ美味しく感じなかったり、その予兆はあったのかもしれない?けど思い返してみても原因は分からず。あと2時間早くフィニッシュしたかったけど、上手く噛み合わなかった。

今回のレースで記憶に残っているのはこの6つ。

1:参加賞が豪華

地域の特産物や協賛企業のお米、焼酎、紅茶、ふりかけ、スープ、大麦、補給食、お菓子。さらに参加賞のTシャツとブランケット。ここまで豪華な参加賞は初めてかも?家族へのお土産にもなるので特産品(食べ物)が多いのは嬉しい。

2:九州脊梁山地

プライベートではきっと行くことがなかった熊本県と宮崎県にまたがる九州の尾根とも呼ばれる九州脊梁山地。レース当日は残念ながら曇っていたけど枯れ草と原生林の風景が心地よい稜線。いつかロングハイクで歩いてみたい山域。

3:コースディレクターの意思を感じるコース

眺望が良いところは決して多くないけれど、災害跡も含めてこの風景を見て欲しくてこの場所を選んだんだろうなと、コースを考えた人の想いを感じるルートだった。

日没前の仰烏帽子岳山頂。遠くに見えるのはおそらく天草方面。
あと少し遅かったら真っ暗で何も見えなかった。

山頂に着いた時にやや違和感があったので胃薬を飲もうとしたら、粉薬が風に煽られて飛んでしまってほとんど飲めなかった‥。風が強いところで粉薬は飲まない方が良い。

最終エイドに向かう手前。球磨川と阿蘇山。

山と山をロードと林道で繋いでいて、基本は走れる?走らされる?林道やロードが中心。トレイルは急登や不明瞭なトレイルも多く、何度かGPXデータを確認しながら走った。

最終エイドからフィニッシュ地点に向かう川沿いの道。フィニッシュゲートがなかなか見えてこず、ラスト10kmがとても長く感じた。

4:3月の熊本は寒い

スタートした日は曇っていて日差しが届かない時間帯が多かったのと、調子が良くなかったのも影響していると思うけれどレースを通して寒かった。一番寒かった区間は夜間に通過したW6白岩山の手前。強風で一気に体温を奪われる感じで、スピードを上げても身体が温まらず、W6で持っていたウェアを全て着て走った。

その後仮眠したA5エイド。

5:温かいエイドサポートと地元の応援

胃腸の調子が良くなくてあまり食べることができなかったけれど、熊本名物や地元の食材を使ったおにぎりやジビエバーガー、さつま揚げなど各エイド毎に違ったエイドフードが用意されていて、甘いものからしょっぱいものまでその種類も豊富だった。

前泊した宿の夕食で食べた山菜料理。何という山菜だったか忘れてしまった。
最終エイドの一つ手前A6エイドで食べたポトフ。スープと野菜がとにかく美味しかった。

自分の顔色があまりに良くなかったのか、A6エイド(141km地点)で時間をかけてゆっくりとポトフを食べていたら、エイドスタッフの方が暖かいおしぼりを作って持ってきてくれて本当に嬉しかった。おかげで一息つくことができた。
レース関係者に限らず、自宅の軒先から応援してくれる人やすれ違うタイミングで応援してくれる地元の人達も多くいて、ホスピタリティが高いレースだった。

6:災害を目の当たりにする

何となくネットニュースで見ていてもほとんど実感がなかった球磨川豪雨災害。実際に近くでその被害の一端を目の当たりにすると、災害からわずか約2年でこうして道路やトレイルを走れているだけで有り難いということを実感。

道路のあちこちが陥没していて、復旧までにどれだけの時間がかかるのか想像できない。
大会写真でも使われていた橋。片側が完全になくなっていた。

なぜここまで被害が大きくなったのか考えさせられる記事。

今、大地が呼吸不全を起こしている。自然の蘇る力を生かした開発への移行

https://news.yahoo.co.jp/byline/kaikaori/20210217-00220884

反省点

滋賀一周ラウンドトレイル2022(シガイチ)に向けた練習的位置付けで走った球磨川リバイバルトレイル。結果は不完全燃焼感で終わってしまった。やっぱりレースに出る以上、スタートからフィニッシュまで、自分が「どこまでいけるのか」駆け引きしないと楽しくないなと実感。そういう気持ちで挑んでいたら仮眠せずに走れていたかもしれない。

レース中何度も見かけて気になっていたこの仕掛け。調べてみるとハチミツを集めるための装置のようだった。