使って感じた、非自立式のテント(シェルター・ツェルト)のメリット・デメリット

トレッキングポールを利用する、非自立式のシェルターを使い始めて2021年で約7年。
使い始めは不安もありつつ、軽量化のために使ってみたら意外と使いやすく、気付いたら手元にあるテントは全て非自立式のものばかり。
そろそろ軽い自立式のテントも欲しいなと思い、これまでに使ってきた非自立式のテントやシェルター、ツェルトのメリット、デメリットを振り返ってみる。
※あくまでも使ってみた個人の感想です。

北岳テント

メリット

1:軽い・コンパクト。
2:開放感がある。
3:設営の工数が少ないものが多い。
4:パーツが少ないので、使用後のメンテナンスが楽。
5:テント場で見つけやすい。
6:色やデザインが好きなものが多い。

デメリット

1:設営になれる必要がある。
2:適したトレッキングポールが必要。
3:荒天時に不安を感じる(笑)。
4:シーム処理されていないものが多い。

よく寒くないですか?と聞かれることが多いけど、張り方を工夫することで、ある程度隙間を減らすこともできるし、シュラフやシュラフカバーなどで防寒対策はできるのであまり寒さはデメリットに感じたことがない。
また雨風が強い時でも、しっかりとペグダウンして、ガイラインも張ることで問題はなかった。

これまでに使ってきた非自立式のテント、シェルター・ツェルト

1:LocusGear Khufu Tyvek/ローカスギア クフ タイベック

クフタイベック
雲の平にて

初めて買った非自立式のシェルター。長年使用してみて、本当に使いやすい。タイベックを選んだのは、多少の透湿性があることと、買いやすい価格だったこと。(購入した頃は既製品の展開は無く、オーダーのみだった)シェルターに合わせてインナーのメッシュテントも購入。夏山や虫が多い場所、夫婦で使用する際にインナーを使用している。出入りにストレスがないのと空間が広く使えるので、基本的にワンポールではなく、2本のポールを使用してAフレームで使用することが多い。

主な良かった点
1:軽い。乾燥した状態であれば500gを切る。
2:設営・撤収共に手間が少なくて良い。軽いのはもちろんペグダウンをしてトレッキングポールを差し込めば立ち上がるので楽。
3:天井高が高い。座ったままで着替えたり、ご飯を食べたりできる。
4:耐風性が高い。比較的強風の際でも問題なく使用できる。
5:靴のまま入れる。フロアレスシェルターなので靴のまま入れて、前室が無くてもOK。
6:見つけやすい。テント場で他のテントと被る可能性が低いので自分のテントだとすぐにわかる。

気になった点
1:白なので、夏場など虫が集まってきやすい。(これは全く予想してなかった)
2:水を含むと比較的重さを感じる。
3:シルナイロンと比べるとやや嵩張る印象。

2:TERRA NOVA LASER Competition1/テラノバ レーザーコンペティション1

テラノバ

一人用にちょうど良さそうだなと購入。思ったよりも使う機会が少なく、悩みながらも手放してしまった。

主な良かった点
1:ダブルウォールで軽い1kgを切る。コンパクト。
2:半自立式なのでトレッキングポールが不用。
3:フライのみでの使用が可能。天気が良くて暑いときはフライのみで使っていた。
4:フライとの間に空間があるので、靴は中に入れることができる。

気になった点
1:設営にコツが必要。慣れるまでに時間がかかった。
2:低い。耐風性に高い設計になっている代わりに、高さがないので座った状態で過ごすことができない。
3:やや狭い。2人で使用するには狭く、用途が限られている。

3:finetrack Zelt II Long/ファイントラック ツェルト2ロング

ロングツエルト
2019年のOMM

主な良かった点
1:とにかく軽くてコンパクト。
2:意外と広い。2人でもギリギリ使用可能な大きさ。
3:タイベックと比べて、水を含む量が少なく、乾くのも早い印象。
4:価格も含めて購入しやすい。
5:タープとして使えたり用途のバリエーションがある。
6:トレッキングポール以外のものでも張ることができる。(分水嶺トレイルに参加した際は、トレッキングポールが折れてしまい、拾った枝で代用した)

気になった点
1:設営にコツが必要。慣れるまでに時間が必要。
(使う機会が少なく、今でも張るのに時間が掛かる)

4:Six Moon Designs lunar solo/シックスムーンデザインズ ルナーソロ

ルナーソロ

相方が自分用に買ったワンポールテントのルナーソロ。蚊帳(メッシュ)とフロアがフライシートと一体化したテントのようなシェルター。虫が入ってくる心配もないので虫が苦手な人にはおすすめのシェルター。

主な良かった点
1:テントのような感覚の使いやすさ。
2:広い。高さも十分で、2人でもギリギリ使用可能な大きさ。
3:全てが一体化していながら、740gと軽量。
4:フライシートの側面に縫い目が少ない。
5:前室があるので靴などを外に置ける。
6:ワンポールで張れる。

気になった点
大きな欠点は感じない。挙げるとしたら、地面との隙間を自由に調整しづらい点。(デザイン的にどうしても、前側は地面からある程度離れてしまう)

5:Six Moon Designs lunar Duo/シックスムーンデザインズ ルナーデュオ

キャンプ場や歩く距離が短い時に使用しているルナーデュオ。商品説明に大人4人がカードゲームをできる大きさと書いてある通り、広くてゆったりと寛げる。

主な良かった点
1:とにかく広い。荷物も適当に広げられる。
2:両側から出入りできるので、気を使わなくて良い。(大体いつも後ろから跨がれる側なので)
3:超軽量ではないけど、広さを考えると軽い。(約1.1kg)
4:両側に前室があるので靴などを外に置ける。

気になった点
1:縦走など行動時間が長いときはもう少し軽い方が良い。
2:強度に不安がある。(張り方が良くなかったのかポールを入れるスリーブの部分が裂けてしまった。今は修理してもらって問題無し)

5:HERITAGE /ヘリテイジ トレイルシェルター

分水嶺トレイル用に購入後まだ未使用。今年はソロでどこかに‥。

これまでに使ってきた自立式のテント

ほとんど記憶に残っていないので、覚えている範囲の情報です。

1:The North Face/ノース フェイス

ノースフェイス

10年程前、初めてのテント泊登山で涸沢に行くために購入したノースフェイスのテント。重量や使い勝手など何も考えずに見た目で選んだのでモデル名も不明。その頃は今ほどULギアの情報も少なくて、ハイカーズデポの土屋さんにテント泊に向けてどんなザックが良いか聞きに行ったことを覚えている。

主な良かった点
1:初心者でも使いやすい。
2:強度が高い。
3:色やデザインが良かった。

気になった点
1:重い。(おそらく2.5kgぐらい?)
2:フライシートの劣化が早かった。(フライシートだけ交換できるかノースフェイスに問い合わせたところ、できないとの回答だった。それを聞いて2度とノースフェイスのテントは購入しないことに決めた)

2:Kelty Salida 2/ケルティ サリダ2

サリダ2
開放感があって好きだった奥多摩小屋のテント場

円高の時にアメリカのアウトドアショップ「CAMPSARVER」から海外個人輸入で手に入れたテント。上記のノースフェイスのテントより軽くて安かった。

主な良かった点
1:コスパが良かった。
2:組立しやすい。ノースフェイスのテントはポールを3本使用していたが、これは2本のポールで吊り下げ式だったので設営も楽だった。
3:色が良かった。

気になった点
1:重量。ノースフェイスのテントと比較すると軽く、約2kgだったが、シェルターに慣れてしまうと、使用機会が減ってしまった。