2025年11月の本大会に向けたプレ大会として、4月に開催されたTokai Peninsula Giant Trail 100 を走ってきた。
以前チームメイトだった荒川さんに「こんなレースがあるよ」と教えてもらい、まだ行ったことのない東海エリアのトレイルを見てみたい!と思ってエントリー。
目次
レース概要
圧倒的な「旅感」をテーマに、太平洋と三河湾を結ぶ渥美半島の海岸線から、三河の山々(本宮山、宮地山など)を縦走するノンマーキングの100マイルレース。
- 距離:158km(手元161km)
- 累積標高:D+6,400m(手元7,000m)
- 制限時間:35時間
レース結果は 24:11:31で1位。
プレ大会とはいえ、嬉しい初優勝だった。
レース前の予想タイムは「上手くハマれば26時間、多少トラブルがあっても28時間くらいで完走できるかな?」という感覚。第1回大会で参考タイムも存在しなかったため、途中の区間タイム設定などは行わずにスタート。
2日目の朝から雨予報だったため、「天気が崩れる前にできるだけ進もう」と考えて走ったのが結果的に良かった。
そして、CP6 雨山ダム(残り45km地点)で1位になってからは、「こんな機会は滅多にない」と、普段なら歩く登りも走った。というか走れた。
結果的に、想定より約2時間早くフィニッシュできた。
交通アクセス
レース前日は、渥美半島の先端・中山ビーチ近くにある 伊良湖国民休暇村コテージ に宿泊。
都内から新幹線で豊橋まで移動し、その後鉄道とバスのローカル線を乗り継いで約5時間で到着。
コテージ近くにはコンビニなどがないため、翌朝の食事や飲み物は豊橋駅で購入しておくのがおすすめ。
夕食は大会側が用意してくれたカレーをいただいた。

4つの区間に分けて、このレースを振り返る。
1:スタート〜CP3 二川自然歩道入口
2:CP3 二川自然歩道入口〜CP5 手取山公園
3:CP5 手取山公園〜CP6 雨山ダム
4:CP6 雨山ダム〜フィニッシュまで
1:ロードが続く前半区間 ― スタート〜CP3 二川自然歩道入口
- 区間距離:67km
- 累積標高:1,175m
「CP3 二川自然歩道入口」までは200m前後の里山が4か所あるだけで、ほぼフラットなロードのウルトラマラソンに近い感じ。
この区間をオーバーペースで入ったせいか、中盤以降のトレイル区間でペースが落ちた選手も多かった。前半は無理せずマイペースで進むのがおすすめ。
特にこの日は日差しが強く、4月中旬にしては気温も高かった。

雲ひとつない快晴の中、スタート。
左側に三河湾と知多半島を望みながら走る。普段、海を見ながら走ることがないので、空の広さが心地よい。

「小江戸大江戸200km」で想定していた5分30秒ペースを目安に、無理せず淡々と走る。



最初のトレイル区間で、「シガイチ」で一緒だった横田さんにバッタリ。今年トル・デ・ジアンに挑戦する仲間だった。


2:走りやすいトレイル区間 ― 二川自然歩道入口〜手取山公園
- 区間距離:37km
- 累積標高:1,765m
「CP3 二川自然歩道入口」から豊橋自然歩道に入り、いよいよ本格的なトレイル区間へ。
アップダウンはあるが整備された道が多く、比較的走りやすい。時々眺望の良い箇所もあり、心地よい尾根道が続く。


「CP3」からドロップバッグを受け取れる「CP4 大原調整池」までは約4時間弱。途中で水分補給できる場所がないため、手持ちの1リットルをチビチビ飲みながらなんとか乗り切った。
トレイル区間に入る前にしっかり補給し、1.5〜2リットルは持っておくのがおすすめ。


姫街道との分岐を過ぎ、吉祥山を越えるあたりで日没。
その後しばらくロードを走ると「CP5 手取山公園」に到着。
3:道迷いに注意 ― 手取山公園〜雨山ダム
- 区間距離:11km
- 累積標高:1,000m
「CP5 手取山公園」を出てしばらくすると、このレースの最高峰・本宮山(標高789m)への約700mの急登が始まる。
夜になり視界が狭く、トレイルも不明瞭な箇所が増え、段々と道がわかりづらくなってくる(登山口の入口も一度見逃して通り過ぎてしまった)。

山頂までひたすら登って約1時間30分で到着。(山頂手前の神社の横に自販機あり)
一気に登ったあとは一気に下って「CP6 雨山ダム」へ。
山頂付近では主催者の田口さんとカメラマンの方が待っていてくれた。「この先、道迷いしやすいので気をつけてくださいー!」と声をかけてもらった直後に間違えた(笑)
この区間は気をつけていないと、分岐を見逃しやすいので要注意。

4:このコース最大の難所 ― 雨山ダム〜フィニッシュ
- 区間距離:43km
- 累積標高:2,160m
「CP6 雨山ダム」から「CP7 豊川憩いの公園」までの約26kmは、眺望もなくひたすらアップダウンの連続。
さらに右へ左へとルートが曲がりくねり、なかなか前に進まない。
この区間の所要時間は約4時間40分。
持っていた水分も底をつき、名電長沢駅付近で自販機を探すも見当たらず。諦めかけたところ、道路右手に湧き水があり、なんとか補給できた。
この区間も水分は多めに持っておく方が正解。

最終エイド「CP7 豊川憩いの公園」に着く少し前、エイドスタッフの方が迎えに来てくれていて、エイド以降、人に会うことがなかったので、ほっと安心感。
話を聞くと「早く準備しすぎてやることがなかった」とのこと(笑)到着が遅くて申し訳ない。
暖かいトマトパスタ(記憶が曖昧)を食べて出発。
エイドを出てからも小さく登って下っての繰り返し。

朝5時ごろ。海の向こうに見えるのは序盤で走った渥美半島。
フィニッシュから約5km手前、弘法大師像に到着。

弘法大師を過ぎるとあとは海沿いを走ってフィニッシュ。2位以降には実績のある速い選手が多く、いつ抜かれるかと不安だったけれど、なんとか逃げ切れた。雨が本降りなる前に終わって良かった。

Tokai Peninsula Giant Trail 100 のポイントまとめ
- 前半(スタート〜CP3 二川自然歩道入口)はロード中心
無理をせずマイペースで。体力温存がカギ。 - トレイル区間突入前に水分補給をしっかりと
水場もほとんどなし。自販機や商店もほとんどないため、ロング区間に入る時は最低1.5〜2Lは持っておくと安心。 - 中盤以降は迷いやすい
本宮山以降は夜間で道が不明瞭な箇所も。分岐を見逃しやすい。 - CP6(雨山ダム)〜CP7(豊川憩いの公園)は長い
登り下りの連続で距離以上に長く感じた。補給食も余分にあった方がいいかも。 - フィニッシュ後の温泉は調べておいた方がいい
近くに営業中の温泉を見つけられず、豊橋まで電車で移動してタクシーで極楽湯 豊橋店へ行くことになってしまった‥。









