晩秋の八ヶ岳を1泊2日で歩く 白駒池でテント泊

もうすぐ冬になりそうな11月初旬、1泊2日で八ヶ岳を歩いてきた。今回はトレイルランニング繋がりのOさん2人と計3人。2人は八ヶ岳のテント泊は初めて。

10月のレース(KOUMI 100)も終わったばかりだし、八ヶ岳のテント泊が初めて2人もゆったりと八ヶ岳を満喫できるルートが良いなと思い、いくつかルートを考えた結果、1日目は北八ヶ岳ロープウェイで一気に標高を上げて、山頂駅から縞枯山を経て白駒池に宿泊。
2日目は白駒池から高見石小屋を経て黒百合ヒュッテから東天狗岳に登頂して、渋沢に下山。最後は茅野駅に向かう途中、尖石温泉縄文の湯に立ち寄って帰るプランで歩いてきた。

1日目 茅野駅〜北八ヶ岳ロープウェイ〜白駒池

八ヶ岳ロープウェイ

八ヶ岳はトレイルランニングのレースを除いても10回以上歩いてきたけど、白駒池のキャンプ場は初めて。今回、白駒池の青苔荘を選んだのは、1:景色が楽しめる、2:トイレがきれい、3:リスクが低い(麦草峠からすぐ)の3つの条件を満たしていたから。

ロープウェイを降りて、茶臼山〜縞枯山〜麦草峠と歩いて約3時間半で白駒池に到着。距離は7km程度。

段々畑のようなキャンプ場。紅葉シーズンも終わった頃だったのでテントの数もまばら。
テント泊は木の床無しが基本料金で、床有りにすると追加料金を払う形式。地面からの冷気も抑えられるし、汚れも気にならないので、自立式テントの場合は有りだなと思う。クロスオーバードームのOさんは、床有りを選んでいた。

気温が低いと虫も少ないので、自分はローカスギアのシェルター・クフ(タイベック)でインナーメッシュは無し。設営も楽だし、靴を履いたまま中に入ることができる。そして何より、開放感があって気持ちが良い。

青苔荘の外観
建て替えたばかりでキレイなトイレ

テントを設営後、湖畔をぐるりと歩いてみる。青苔荘から歩いて5分ぐらい白駒荘の正面からは白駒池が目の前に広がっている。標高2,100m以上の湖としては日本最大の天然湖らしい。

白駒池
行ったことはないけど、北欧の湖ってこんな感じなのかなと思う

写真に撮るとイマイチだけど、苔むした森が美しいもののけの森。
途中、にゅうに向かう看板を見つける。10月に走ったトレイルランニングのレース中に何度も見かけた「にゅう」の文字。

ニュウ

にゅうの看板をみると、思わずレースの振り返りが始まる。笑。
ぐるりと周って30分ぐらい。

暗くなる前に夕食。この日は簡単に湯煎したら食べられるレトルトの肉団子とカレー。スーパーやコンビニのレトルト食品のバリエーションも豊富なので、最近はレトルトの肉団子やハンバーグを買うことが多い。

白駒池

夜の白駒池。対岸にある白駒荘の明かりがきれいだった。
(今回の写真はiPhone12 Pro・夜景も撮影できて良い)

2日目 白駒池~高見石小屋~東天狗~渋沢

白駒池

事前の予報では朝の気温はマイナス5℃~8℃と出ていたので、防寒用のウエアも用意していたけど、実際は0℃〜3℃ぐらいでそれほど冷え込まなかった。
朝食はスープとパンで簡単に済ませて歩き始める。シェルターだと撤収も楽で良い。

高見石小屋

歩き始めて40分ぐらいで高見石小屋に到着。
小屋の裏の岩場に上がると白駒池が見える。今朝も快晴で空気も澄んでいて遠くの山々まで見える。

高見石小屋

小屋の裏の岩場に上がると白駒池が見える。今朝も快晴で空気も澄んでいて遠くの山々まで見える。

高見石小屋

一度食べてみたかった、高見石小屋の名物「揚げパン」は朝9時以降(10時?)の販売で今回は食べられず。またの機会の楽しみに。

高見石小屋から中山を経由して黒百合ヒュッテに向かう。日が当たらない北側の斜面には少しだけ雪が残っていたけど、滑るほどではなく歩きやすい。

雪が残っていたのはここだけ
中山峠

中山展望台では中央アルプスから北アルプスまで一望できた。

西天狗と東天狗

展望台から10分ほど下ると中山峠。夏に来た時は天気が悪くて見えなかった東天狗と西天狗の山頂がこの日はくっきりと。
来るたびに違った天狗岳の表情が楽しめる場所の一つ。

中山峠から木道を5分程歩いて黒百合ヒュッテに10時頃到着。
帰りのバス(渋の湯)の時刻までまだ約5時間あったので、天狗岳を登って昼食を黒百合ヒュッテで食べることに。天狗ノ奥庭から東天狗を目指して登る。

中山峠から登るよりも岩場が多く、少し歩きづらいルートではあるけど、西側は開けていて眺望が良い。摺鉢池(すりばち)付近にテント泊しても気持ちが良さそうだなといつも思う。

天狗岳
1時間30分ぐらいで山頂に到着。夏山と違って正午近くになっても雲が少なく、南八ヶ岳の赤岳や硫黄岳もよく見える。
荒天時は恐怖感が強く、慎重に歩いた東天狗から根石岳の稜線も明るく、歩いているハイカーも多かった。
天狗岳からの景色

1時間30分ぐらいで山頂に到着。夏山と違って正午近くになっても雲が少なく、南八ヶ岳の赤岳や硫黄岳もよく見える。
荒天時は恐怖感が強く、慎重に歩いた東天狗から根石岳の稜線も明るく、歩いているハイカーも多かった。
帰りは中山峠を経由して山小屋へ。東側の斜面にはKOUMI 100で33時間走った森が広がっていた。

昼食は3人そろって黒百合ヒュッテの名物ビーフシチューセット。大きめの肉とじゃがいも、人参が入った具沢山のビーフシチューに、すでにご飯が売り切れていたのでパンとサラダのセット。
以前(2019年の3月)に食べた時とはまた違った食事パンで思ったよりボリュームもあった。やっぱり寒い季節は温かい食事が美味しい。

昼食を食べたら渋の湯まで下山。
下りはあっという間。予定していた14:55のバスにも余裕をもって間に合った。10月末から秋冬ダイヤでバスの本数が少ないので、このバスが茅野駅へ向かう最終便。乗り遅れるとタクシーになるので注意が必要。
最後は尖石温泉縄文の湯に入って茅野駅へ。
(2日目:距離約11km 時間約6時間30分)

夏に歩いた時とは違って、最初から最後まで天気に恵まれた良いテント泊だった。それほど行動時間も長くないので、初めて八ヶ岳に行く人にもおすすめのルートです。