世界遺産・熊野古道 中辺路を歩く3泊4日の旅

紀伊山地の山間部にある熊野本宮に続く、熊野古道・中辺路を11月下旬、歩いてきた。
以前、スペイン巡礼の道カミーノ・デ・サンティアゴを歩いて以来、歩いてみたかった日本の巡礼の道。

中辺路

歩き通すと1週間近く必要な長く険しい修験道「大峰奥駈道」や高野山から続く「小辺路」などいくつかルートがある中で、今回歩いた中辺路が最も人気が高い参詣道だと思う。

天気が良かったのもあって、修験道のような厳しい雰囲気はほとんど感じず、明るく穏やかな里山ハイキングに近い印象。

その昔はここまでくるのも歩くのもきっと大変だったんだろうなと思いながら歩いていると、「大阪から少しずつセクションハイクのように歩いてきて、今日がやっと最終日なので家族で来ました。」というおばさんや「学生の頃から気になっていて、仕事を引退したのでようやく来ることができた。」というおじさんがいて、今でも変わらず特別な場所なんだなと感じられた熊野古道。


おばさんが参考にしていたルート。

事前予約の際、宿泊施設はどの宿もほぼ満室。ところが滝尻王子から近露の前半部分は数えられるぐらいの参詣者にしか出会うことがなかった。車やバスで回る人が多いらしい。暖かい季節だったら1日で走って本宮まで行くのも面白そう。

月の宿

1日目に宿泊した「月の宿」。参拝の仕方や見どころを丁寧に教えてくれたご主人の人柄も含めて面白い宿。あんこの天ぷらを食べたのは人生初。

民宿ちかつゆ

宿から歩いて5分ぐらいの距離にある大浴場付きの「民宿ちかつゆ」。日帰り湯も可能でこの日は一番風呂だった。

めはり寿司

宿で作っていただいた熊野地方の郷土料理めはり寿司弁当。朝食をしっかり食べたにも関わらず意外とあっさり完食。中でもきな粉のおにぎりが程よい甘みと塩気で美味しかった。

初めて歩いた紀伊山地は11月下旬でも暖かく、まるで夏のように濃い緑が印象的。

2日間山間部を歩いてきて、目の前に現れた大きな熊野川と鳥居。今は新しい場所に本宮が移転して、この場所からしか見えないらしい。
交通機関がない時代、長い時間をかけて歩いてきて、熊野本宮大社(大斎原)を一望し有難さのあまり平伏し拝んだといわれる「伏拝王子」の気分が感じられた瞬間だった。

目的地の熊野本宮。残念ながら内側は撮影禁止。
シンボル

<行程>
1日目:東京駅から新幹線で新大坂へ。新大阪から特急くろしおに乗って紀伊田辺駅で前泊。
2日目:翌朝、紀伊田辺駅前から路線バスに乗って中辺路の出発地点「滝尻王子」まで約40分。滝尻王子から近露王子まで約15km。
3日目:近露王子から熊野本宮まで約27km。湯の峰荘に宿泊。
4日目:湯の峰温泉からバスを乗り継いで熊野那智大社へ。
歩く際に参考にしたウェブサイト。MAP付きでわかりやすい。


熊野那智大社方角から見た那智の滝。

<宿泊>
前日は和歌山県・紀伊田辺駅近くのビジネスホテル「ホテル テラモト」に宿泊リニューアルしたばかりで清潔感があって良かった。
3日目は湯の峰温泉街の宿が満室で湯の峰荘に宿泊。名物岩清水豚はオススメ。今度は現存する最古の温泉と言われる湯の峰温泉の公衆浴場・つぼ湯に入ってみたい。


川の中にある「つぼ湯」。

<食事>
宿(ホテル テラモト)のおじいさんがオススメしてくれた居酒屋「しんべ」に行ってみると活気に満ちた地元の居酒屋で、食事している間も続々とお客さんが入ってきて18時には満席。名物海老だんごに限らずどれも美味しい。また来る機会があれば雰囲気も含めてまた行きたい店。
https://tabelog.com/wakayama/A3004/A300402/30002766/