第1回 奥信濃100|トレイルランニングレースを振り返る

長野県木島平村を舞台に開催されたトレイルランニングレース奥信濃100を走ってきました。多くのレースが中止や延期になる中で、開催された奥信濃100。
レースを走るのは昨年のKOUMI 100以来、約1年振り。

奥信濃100
スタート前

レース結果

開催直前で100kmから75kmに距離が短縮変更され、3週間後に予定していた信越五岳も中止。

とにかく奥信濃で出し切ってレースを楽しもう!と心拍数やタイムテーブルは一切考えずに挑んだ結果。

09:13:46 総合27位でフィニッシュ。

フィニッシュ直前にロストして、もう一つ順位を上げることができなかったのは残念だったけど、最初から最後まで自分の感覚を頼りに走り切れたので、悔いのないレースだった。

スタート~高社山~A2(約27km地点)

夜が明けた朝5:00にスタート。最初にゲレンデの小さいループを回って高社山を目指すトレイルに入っていく。いつもは序盤なので、抑えて入るところを今回は走ったことで、自分のペースで走りやすい位置をキープすることができた。

奥信濃100

高社山の取付きまではプラムやリンゴの果樹園沿いの道を走る。足元があまり良くなく微妙に走りづらい。特にそれほど大きな登りや下りもなく、シングルトラックが中心で走れる(走らされる)コース。スタートして約14kmでA1エイドに到着。特に補給も必要なかったのでそのまま通り過ぎる。

20km手前ぐらい、斜度が上がったところから歩きに切り替えて山頂を目指す。
山頂少し手前のピーク(天狗岩)付近ですでに足が攣りそうな気配を感じる。ここ数年、攣ったことがなかったので、油断していた。まだこの先50km以上あるので、早めに対処しておこうとコムレケアを山頂で飲む。

高社山
快晴でこの日は暑かった
高社山
冬に来たときは雪の下だった山頂の石碑。夏の景色を少しだけ楽しめた。
高社山
スノシューイベントで登った時の高社山山頂。この時はとにかく寒かった。

山頂からの下りは急勾配の階段やザレた林道を一気に下る。最後はスタート地点のゲレンデを通過。ここまで03:12:01。ゲレンデを下りながら話した荘司さんとは最後まで抜きつ抜かれつで一緒のペースだった。おかげで最後まで良い刺激になった。

高社山
山頂からの下り、木島平の街並みが見える。

A2(約27km地点)~A4 カヤの平 

A2からA3 糠塚エイドまではコースを繋ぐためのトレイルやロードが多い印象。
A3から次のA4カヤの平までは林道を約13km登っていくので、糠塚エイドで事前に補給をしっかりと行う。

暑くてあまり固形物を食べたい気分ではなかったけど、何か食べておこうと思い、エイドで支給されていたカステラを食ベて出発(この日初めてカステラをエイドで食べた人です!とスタッフの人に言われた 笑)。

奥信濃100

エイドを出発して、田園風景を抜けると二つの渡渉ポイント。ここでは、奥信濃100のトレイル整備で出会った宮沢さんがコース誘導を担当されていたので挨拶する。
沢の水で攣りそうな足を冷やす。冷たくて気持ちいい。この日は暑かったので渡渉ポイントがあって良かった。

沢を渡るとカヤの平までひたすら林道を登る。傾斜が緩く走れる登りなのに両太腿の内側(内転筋?)が攣りそうな痛みで、ペースを上げることができず走り続けるだけで精一杯だった。

A4 カヤの平~A5 カヤの平

カヤの平に着くと、ちょうど小原さんと下家さんがエイドを出て林道に戻って行くタイミングだった。

A4からA5はカヤの平をぐるりと約10km。
カヤの平エイドは所属チームの「ちゃんぷ練」が担当していたので、みんなに会って元気とやる気をもらう。

奥信濃100
オフィシャル写真から
奥信濃100
オフィシャル写真から

奥信濃の大会委員長でもある、山田琢也さんがぜひみんなに走って欲しいと言っていたのが、このカヤの平。ブナの原生林とその落ち葉が作り出す自然豊かなトレイルは、今大会のコースの中で一番心地良かった。

奥信濃100
走りたくても走れず歩いていたところを写真に撮られていた(オフィシャル写真)
奥信濃100

自分が走ったすぐ後、蜂に刺されたランナーが続出し、カヤの平の手前でレースが一時中断となってしまい、多くの選手がカヤの平を走ることができなかった。自分はその前に通過できたので本当に運が良かった。

A5 カヤの平~フィニッシュ

カヤの平からはフィニッシュを目指して、走ってきたルート逆走する。

登ってきた林道約13kmをひたすら下る。
これがとにかく長い。登っている時も長いなあと思っていたけれど、下りは余計に長く感じた。
途中チームメイトと会うことができた。これはKOUMIなどと同じくループコースならではの楽しさだなと思う。
下りきって、沢を渡る。渡渉の際、沢からの段差が高くて大変だった。2度目の沢で宮島さんにこれからですよと声をかけていただき、気力が湧く。

糠塚エイドに向かう途中、レジェンド月岡さんを見かける。80歳を越えてもトレイルを走る姿は尊敬しかない。
糠塚エイドからフィニッシュまでは5〜6kmなので、とくに目立った補給は無し。残り数キロは太腿の内側に加えて、ふくらはぎも攣りそうになってきたので、攣る手前のギリギリのスピードで走る。
ラスト2kmぐらいで1人抜き、一つ順位を上げるもフィニッシュ直前のゲレンデに入るところでまさかのロスト。その間に抜き返されてしまい、そのままフィニッシュ。

奥信濃100
フィニッシュ直前の登り

最後、ゲレンデに辿り着いた時の充実感は久しぶり。

多くのレースが中止や延期になる中、レース3日前ぐらいまでは急遽中止になるんじゃないかと思い、本当に開催されるのか不安だった。そんな状況下で開催していただいたことに感謝。そしてとにかく楽しいレースだった。

良かった点と反省点

良かった点は、自分の感覚を基準にペース設定し、時計や心拍数に頼ることなく、最後まで走り切れたこと。70km前後の距離をこれぐらいのタイムで走れることがわかったのもは収穫だった。

反省点は水分と塩分補給が上手くできなかったこと。70kmぐらいの距離のレースが3年振りだったのと、レースペースで走った時にどの程度の水分や塩分が必要なのかほとんど把握できておらず、練習の時と同じ感覚で補給を行ってしまった。結果として早い段階で足が攣りそうになってしまい、ペースが落ちてしまった。これは次回レースで必ず改善したいポイント。

固形物はエイドで食べたカステラと小さい羊羹のみ。その他はジェルがほとんど。

もう一つの反省点はウェアの組み合わせが悪く、少し走るとウェアがザックとの摩擦で上にずり上がってきたこと。少し走る度に上がってきて、気になって仕方無かった。これは事前に同じ組み合わせを試してなかったのが原因なので、次回以降はウエアリングもレース想定で走ってみよう。

今回の装備

ザック:THE NORTH FACE TR 6
ウェア:Patagonia メンズ・エアチェイサー・シャツ
インナー:Finetrack ドライレイヤークールノースリーブ
ショーツ:Patagonia ストライダー・プロショーツ
靴下:INNER-FACT ラミー 靴下
シューズ:Altra オンリンパス4
キャップ:Patagonia ダックビル・キャップ